Medios アフリカのインフルエンサーを用いたプロモーションサービス
Nairobi Garageにて行ったインタビュー企画第三弾はアフリカはケニアにいるインフルエンサーによる商品、サービスのプロモーションを可能にするサービスMediosの創業者である、Kamarichi氏とKeith氏にインタビューを行った。
Mediosは多くのインフルエンサーを抱えており、企業の要望に合わせて、プロモーション施策を行うスタートアップである。
ケニアの人たちの商品購入プロセスは一体
ケニアにおいて、Instagramのメインユーザーは18歳から25歳、Facebookのメインユーザーは25歳から35歳と、Instagramと比べるとFacebookのメインユーザーは少し年齢が高い。Mediosではクライアントがリーチしたいターゲットに合わせて、プロモーションに利用するSNSを選んでいる。
また、ケニアの人たちは、Facebookや、Google上に表示される広告は一切信用していないとのこと。基本的には、友達からおすすめされたもの、友達が実際に使用しているのを見て、購入を決断する「口コミ」が商品購入の理由の大半を占めているというのだ。自分の信頼のおける、もしくは好きなインフルエンサー(ほとんどがケニアの若者、有名人ではない)の口コミ、紹介をもとに実際に購入するというパターンが多い。
ケニアにおいては、「友達が持っているから」や「家族があの商品は良いと言ってたから」、「好きなインフルエンサーが紹介していた」といった身近な人からの口コミは商品購入の意思決定の際に大きな力を発揮するというのだ。
インフルエンサーとはどのような方達なのか
一般的に、インフルエンサーと言えば、有名人を想像するかもしれないが、そうではないという。日本のInstagramアカウントで絶大の人気を誇る渡部直美のような、何か写真を投稿するたびにそれらが有名になるようなインフルエンサーを想像していたのだが、ケニアではそれらとは少し異なるという。
ケニアにおいては、一般の人がインフルエンサーとなるパターンが多いのだという。有名人とまではいかなくても、ある一定数のフォロワーを抱えたインフルエンサーが数多く存在している。彼らはそれぞれの分野、ファッション、音楽、フードなどでそれぞれのフォロワーを抱えているのだ。それらのインフルエンサーは企業と組むことによって、お金を稼いでいるのだという。
Mediosとしては、それらのインフルエンサーの多くを社内で抱え込み、クライアントのターゲットとする顧客に合わせてインフルエンサーを選び、クライアントのプロモーション活動をサポートしているのだ。Mediosでは少なくとも80万人の顧客にリーチすることを保証している。
リーチしたうえでどうやって購入アクションにつなげるのか
Mediosでは独自のエンゲージメントを確認するツールを開発しており、そのツール上で、年代、年齢、どのような人がコメントしているのか、どのような人がエンゲージしているのかを確認することができるとのこと。それらのデータを分析し、クライアントのためにより効果的なキャンペーンを打つことを可能にしている。顧客のリアルなコメントの蓄積、確認を一元で行えることは、クライアントにとって、サービスの改善、向上につなげることができるため、プロモ―ションだけでなく、サービス改善にも大きく役立つ分析ツールであるといえるであろう。
最後に
Mediosは今後、東アフリカを中心にウガンダ、タンザニアとサービス展開を加速していくとのことだ。まだまだ、インフルエンサーを用いて企業のプロモーションをサポートしている企業、スタートアップは少なく、マーケットとしてはこれから盛り上がっていくことだろうとのことだ。
今後の他国展開に合わせて、さらなるインフルエンサーの獲得、そして、そのインフルエンサーを統括するマネージャーを採用し、ますますサービス拡大に励んでいくとのことだ。
筆者自身、インフルエンサーを用いたプロモーションは、ケニアだけでなく、全世界的にトレンドになっていくことと思っている。ケニア発のMediosがインフルエンサーを用いたサービスプロモーションを全世界的に流行らせていくのは、時間の問題かもしれない。