中小規模Eコマース事業者向けに在庫管理プラットフォームを提供するSynCommerce

注目スタートアップEコマース,ガーナ,ニュース

Eコマースを展開する企業向けに複数プラットフォーム間での在庫管理と受注管理システムを展開するSynCommerceは、利益ベースで毎月10%の成長を記録しており、アジアへのサービス拡大計画を検討している。

2012年に設立したSynCommerceは、オンラインショップ運営者がShopify、eBay、Etsy、Amazonなどの複数の販売チャネルを持っていても在庫を簡単に管理、追跡できるようにサポートするシステムを提供している。具体的には、製品の一覧表示、在庫の管理、注文の実行、販売におけるすべてのチャネルにおいて自動で在庫同期を行ってくれるシステムだ。

2014年にMESTからシードラウンドで資金を調達したSynCommerceは、サブスクリプションモデルで収益を得ている。利用企業は、サインアップ時に14日間無料でシステムを利用することができる。その後引き続き利用する場合は、3つの料金プランの内1つにアップグレードし、システムを利用することになる。

CEOのクリスチャン・オセイ・ボンズゥー氏は、サービスのリリース以来すでに4000人がサインアップしており、依然として継続的な成長を記録していると話している。

SynCommerceは複数プラットフォームをを利用してEコマースを行う中・小規模の業者をターゲットにしている。現在ユーザーの70%は米国、残り30%はカナダ、イギリス、ヨーロッパ諸国のユーザーである。

「今後5年間で、我々はEコマース分野で成長をリードしているアジアに拡大するつもりです。これにより、楽天、アリババ、淘宝網などのアジアで最も優れたEコマースと統合する機会を得ることができます。その後、最終的にアフリカへと拡大し、Jumia、KongaといったEコマース企業と統合することを検討しています。」とオセイ・ボンズゥー氏はアジア展開について話している。

中・小規模Eコマース運営者が抱えていた課題

共同設立者のうち2人が創業前にEコマースを展開するスタートアップでインターンしており、Eコマースオペレーション内における事業機会を見つけていた。

「彼らは、すぐに多くの販売業者が複数のEコマースチャネルを使って商品を販売していることに気づきました。しかし、これにはいくつかの課題がありました。彼らが課題としていたのは、全プラットフォーム間での在庫の同期だったのです。」とオセイ・ボンズゥー氏は述べている。

SynCommerceは実際にEコマース企業でインターンをしていた共同設立者が、販売プロセスを1か所で自動的に管理し、プラットフォーム間で切り替えることなくデータと在庫を自動的に同期させるソリューションが必要であるという課題を見つけた。これが創業のきっかけとなったのである。