南アフリカの家庭教師マッチングサービスSkillUP Tutorがスマホアプリをリリース
この市場はやはりどこにでも存在するのかもしれない。今回は南アフリカの塾、家庭教師マーケットに関して紹介させて頂きたい。
まだまだ途上国においては、そもそも学校に行くことが出来ない人がいるのが現状である。塾や家庭教師など、より高いレベルの進学校に受験するために、わざわざ別の学校に行くようなケースはかなり稀なのかもしれない。
我々日本人にとって、塾や家庭教師という言葉は結構なじみのある言葉なのかもしれない。筆者自身も、学校とは別に塾に通い受験対策をしていた。
また最近ではハイジのCMで有名な家庭教師のトライのCMをテレビでよくみることも我々が親しみを感じる要因なのかもしれない。
つまり、日本では塾、もしくは家庭教師を雇って勉強することはある種一般化されている傾向にあり、現状のシステムに特に不満もなく、それらが当たり前であるといったように思ってしまっているのではないかと、今回のサービスを知ったときに感じたのが私の第一印象である。
今回は南アフリカで家庭教師のオンラインマッチングサービスを提供するSkillUp Tutorを紹介する。
SkillUp Tutorの仕組みとは
南アフリカで家庭教師のオンラインマッチングサービスを提供するSkillUp Tutorだが、先日、ウェブベースで提供していたサービスに加え、スマホアプリをリリースした。
このサービスに関して、いったいどのようなサービスなのかと気になって人が多いのではないだろうか。
どのようにに先生を選ぶことができ、どのように勉強を教わることになるのか気になった人も多いのではないだろうか。
実際にユーザー(学習する人、もしくはその親御さん)が、ウェブ上にて、自分のステータス、習いたい科目、希望する価格レンジ、エリアを選択し、マッチングボタンを押す。
すると、その条件に合う家庭教師が一覧で表示され、気になる家庭教師をクリックすると、その家庭教師の詳細が記載されている。
気になる家庭教師に対して、チャットを送ることができ、チャット上では、レッスン開始時期や、レッスンスケジュールなどを話し合うことができ、チャット上でレッスン詳細に関して話あうことができる。
その後、チャット上で要望を伝え、レッスン内容等確認できれば、何時間のレッスンを受講するのかを選択し、支払いという流れになる。
支払後は、チャット上で決めたレッスンスケジュールにそってレッスンを受け、レッスンの度に家庭教師から勉強に対するレビューをもらうことができる。
家庭教師の登録方法とは
一方、家庭教師はどのように採用されるのかというと、家庭教師はサイト上で、各種情報を登録する必要がある。基本情報、家庭教師としてのプロフィール、実績を記入し、プロフィール写真をアップロードする。
その後、教えることができる科目、勤務可能時間、自分の時給の登録をし、最後にレジュメ、各教育機関での卒業証明書、個人情報を特定できるもにをアップロードし、SkillUp Tutorから承認されれば、家庭教師としてサービスを提供することができるようになるのである。
ここで面白いのは自分で時給を定められるところにある。家庭教師によっては、最初は安い値段で初めて、信頼と実績を積んでから時給を挙げていこうと思う人も入れば、最初から自分の時給はこうだとなかなか高い時給を設定してサービスを提供することもできる。
それらは、実際のユーザーとの需給バランスによって決まると思うので、信頼され、良質なサービスを提供する家庭教師は自然と時給は高くなっていくだろうと思う。出なければ、需要超過で家庭教師がのキャパがオーバーしてしまう。
家庭教師だが、過去半年間で、4000人の家庭教師登録申請があったとのこと。共同創業者のMatthew Henshall氏によると、今年の終わりまでに20000人の登録を目指すという。
最後に
SkillUp Tutorでは、オンライン上で気になる家庭教師にチャットで連絡を取れるため、家庭教師をお願いするまでのフローがシンプルで障壁が低い。
一方で、日本の家庭教師サービスでは、見積もりをお願いして、値段を確認して、その後にやっと家庭教師の方と連絡を取れるといった、実際に家庭教師サービスを使い始めるまでの障壁が圧倒的に高い。
この点を含めても、全てがネット上、もしくは今回新しくリリースしたスマホアプリで連絡を簡単に取れるため、サービスが利用しやすいのが特徴なのではないかとこのサービスを知って強く感じた。
日本でもオンライン上で学びたい人と教える人を簡単にマッチングできるようなサービスがあるかもしれないが、やはりまだまだ仲介業者が間に入るパターンが多いように思える。
また、これは大学受験対策ではあるが、スタディサプリのようにオンライン上や、スマホアプリで授業を受けることができるサービスもでてきており、教育の在り方、対策方法の仕方も時代に合わせて変化していくのは明らかである。
東進ハイスクールを筆頭とした、ビデオ録画型の予備校スタイルに始まり、現在はアプリさえあれば、どこでも学ぶことができるサービスへ進化してきている。
これらは、すでに録画されたコンテンツであることから、大衆化されたコンテンツのため、一人一人のニーズ、レベルに合わせたサービスであるとは一概に言うことはできない。そのため、まだまだ、個人のレベルに合わせることができる塾、家庭教師市場が衰えていくことはないだろう。
アフリカでも、スマホがあれば学ぶことができるサービスも登場はしている。ただ、これらのレッスンがオンライン上でリアルタイムで行われるとなるとまた話は別である。
今回のSkillUp Tutorの最終形態は、家庭教師のマッチングサービスから、オンライン上でリアルタイムレッスンを、個別に提供することができるプラットフォームになるのではないかと勝手に予想している。
上記であげた予想は筆者が勝手にあげたものなので、そうなるとは限らないのが現実ではあるが、途上国では新しい価値観で、突飛なサービスが登場することが多いので、その点、教育周りのサービスに関して、どのような進化を遂げるのかとても楽しみな市場である。