インフォーマルセクターに特化した消費財ECサービスを提供するSokowatchが200万米ドルの資金調達
ケニアでB向けに消費財ECサービスを提供するSokowatchがシードラウンドで200万米ドルの資金調達を実施した。今回調達した資金は東アフリカ内での顧客基盤の拡大、店舗向けの新サービスを検証するために使用される。
当ラウンドでは、アーリーステージのアフリカのテックスタートアップに投資を行う4DX Venturesがリードインベスターを務める。その他にはアフリカのアーリー、シードステージに投資を行うガーナ拠点のGolden Palm Investmentsやモロッコ拠点のOutlierz Venturesが参加。サンフランシスコ拠点のVillage CapitalやLynett Capitalも当ラウンドに参加した。
2016年にサービスを開始したSokowatchは、インフォーマルセクターであるキオスクのオーナー向けに消費財ECサービスを提供している。キオスクオーナーは、SMSもしくはスマホアプリを利用していつでも簡単に消費財を注文することができる。
小規模店舗オーナー向けの消費財ECサービス「Sokowatch」
・設立年: 2013年
・創設者: Daniel Yu氏、Josh Middleman氏
・調達額: 200万米ドル
・領域: EC
・サービス: インフォーマルセクターである小規模店舗向けに消費財のオンライン販売、POSシステムの提供。
・解決する課題: 特にインフォーマルセクターの小規模店舗は大量購入できず1商品あたりの利益が少ない。オーナーの手動による管理のため在庫管理が正しく行われたおらず、販売機会を失うことがある。
SokoWatchはインフォーマルセクターの小規模店舗に特化した消費財のオンライン販売サービスを提供している。小規模店舗オーナーはスマホアプリ、もしくはSMSで消費財のオーダーを行うことができる。過去の取引データに基づいて後払いでの販売も可能にしている。
注文が入ると、注文場所から最も近い配送業者に連絡がいき、24時間以内に商品が配送される。
SokoWatchはユニリーバやP&Gなど大手消費財メーカーと提携し、消費財ECサービスを提供している。
Sokowatchの現在までの軌跡
2017年2月 タンザニアにサービス展開。その後3か月で1000の小規模店舗に商品配送。
2017年5月 5000店舗に配送(ナイロビ)
2017年6月 タンザニアで1000店舗に商品を配送
2018年2月 2018年1月の売上8万米ドル(昨年同時期の5倍の売上)、スマホアプリのリリース
2018年7月 200万米ドルの資金調達。10万オーダーの達成(ケニア・タンザニア)
ECサービスでは取り扱い高を増やし、ユーザーの利便性を高めることが重要だ。
Sokowatchがターゲットにしているのは小規模店舗のため店舗当たりのオーダー数の増加はあまり見込めない。昨年の2月にタンザニアへサービス展開を行っているように、取り扱い高を増やすために他国、もしくは他都市へのサービス展開は加速していくだろう。
2018年1月の売上は8万米ドルと発表されている。これは前年同時期の5倍にあたり、タンザニアへのサービス展開もうまくいっており、順調にサービスが成長している証だろう。
スマホアプリでは注文商品履歴や配達時間の設定など、詳細の確認、細かな設定を行うことができる。スマホ保持者は、スマホアプリを利用することでより利便性の高いサービスを享受することができる。
今回調達した資金を使用してSokowatchの他国展開がどのように進められるのか、ユーザーの利便性を高める新サービスはどのようなものなのか。引き続きSokowatchの成長動向を追っていきたい。