本田圭佑氏がウガンダのプロサッカークラブを買収した真意とは
驚くべきニュースが飛び込んできた。
メキシコの名門パチューカに移籍した本田圭佑氏が所属するHONDA ESTILO株式会社の子会社であるSOLTILO UGANDA Ltd.がウガンダのプロサッカークラブの「Bright Stars FC」を買収したと発表した。
「実力と人間性を兼ね備えたサッカー選手を2020年のオリンピックのウガンダ代表メンバーとして輩出することを当面の目標に、日系企業は勿論アフリカマーケットのスポンサー獲得に動き出す。」
HONDA ESTILOグループは、2015年のSV HORN(オーストリア)、2016年の年末にはカンボジアのAngkor FCを買収しプロサッカークラブの運営に乗り出していた。
そんな中で3チーム目となるウガンダのプロサッカークラブの買収。本田圭佑氏はどのような思いで今回の買収に至ったのか。
プレスリリース直後の本田圭佑氏のTwitterでは以下のような内容のツイートがされていた。
何も分かってない人はお金稼ぎをしてると思ってるみたいやけど、サッカークラブ経営でお金稼ぐなんてほぼ無理やから。だから経営としてのリスクはあるけど、そんなことよりももっと大きな夢があるのよ。https://t.co/JASR1p6pIn
— KeisukeHonda(本田圭佑) (@kskgroup2017) 2017年9月13日
このツイートの真意も含め、今回のウガンダのプロクラブ買収についての本田圭佑氏からのメッセージを全文紹介したい。
「この度、ウガンダでプロサッカークラブの運営をさせて頂くことになりました。ウガンダには今年の6月に訪問した際にポテンシャルの高さとサッカー熱に感動して、我々にとって初めてとなるアフリカの地で挑戦することに決めました。これでオーストリア、カンボジアに続いて3ヶ国目となります。ウガンダは現在世界で最も難民を受け入れている国で、そのうちの85%以上が女性と子どもだと言います。我々の将来的な目標としてこういった難民の子ども達にも夢を追えるような環境や機会を提供できるように現地で地元の人々に愛されるクラブ作りを行っていきます。」
本田圭佑氏がクラブ運営によって実現したいことは子供たちに夢を持ってもらうこと。そしてその夢を実現できる環境をつくることだ。
お金うんぬんではなく、とにかく夢を持つことを諦めてほしくない。
そんな強いメッセージがひしひしと伝わってくる。
今年6月にACミラン時代の同僚のムンタリ選手とウガンダに訪問していた
今年の6月にACミラン時代の同僚であった元ガーナ代表のムンタリ選手と東アフリカのウガンダを訪問している。
ウガンダでは国連財団の「グローバル・アドボケート・フォー・ユース(青少年の国際支援者)」の活動の一環で、サッカークリニックの開催したり、孤児院・難民キャンプ訪問し現地の人との交流を行っていた。
当時のTwitterではこのようなツイートがされている。
人種差別と戦い続けてるムンタリ。ミラン時代から人として尊敬できる人格者。ウガンダの子供達に会いに行こう!って誘ったら本当に来てくれて。ほんま珍しいアフリカ人やな。@MuntariOfficial@unfoundationpic.twitter.com/kSQUKxqfnE
— KeisukeHonda(本田圭佑) (@kskgroup2017) 2017年6月24日
ウガンダの子供達との交流では、一緒にサッカーをしたり、本田圭佑氏がウガンダの人達の前でダンスを披露していた。
このときすでに、ウガンダのプロサッカークラブの買収の話が進んでいたのかもしれない。
最後に
アフリカではサッカーの人気はとても高い。
ウガンダの例ではないが、筆者がケニアに滞在していたころ、男女問わずサッカー人気がすごいと感じる体験があった。村にたった一つしかないテレビが置かれたレストランの周りに子供から大人まで集まり、自分が好きなサッカーチームを応援していたのだ。
彼らが応援するのは地元のクラブだけでなく、それこそ本田圭佑氏がプレイしていたイタリアのセリエAやブンデスリーガ、プレミアリーグのチームの人気がすごかった。
きっとウガンダもそうに違いない。そんな彼らのサッカー熱が今回の買収につながったのだろう。
彼らが大好きなサッカーを通して、子供たちに夢を持つことの大切さを伝える。
これからどのような選手、子供たちが輩出されるのかとても楽しみだ。