3つの単語を住所に!エチオピア初のデリバリーサービス~Deliver Addis ~

注目スタートアップエチオピア,フードデリバリー,物流

日本ではUber Eatsや出前館など、様々なフードデリバリーサービスが展開されている。新型コロナの影響で外食を控える人が増えた影響で、今後の更なるサービス拡大が予想される。

同様に、今後アフリカのフードデリバリー業界で成長が見込まれるのが、Deliver Addisだ。
アメリカ出身のFeleg Tsegaye氏は、アメリカでよく利用しているフード・デリバリーがエチオピアで行われていないことに目を付け、エチオピア初のフードデリバリーサービスを2015年に開始した。

【「新しい住所」を使って配達】

Deliver Addis は2015年からにエチオピアの首都アジス・アベバ(Addis Ababa)で始まった、フードデリバリーサービスである。Deliver Addisのサイトに個人情報を登録し、アカウントを取得するとサービスの利用が可能となる。

現在、宅配の範囲は首都から半径9㎞のみとなっている。

1度に8つまで料理を注文することができ、1時間以内の配達を目標としている。料理の値段に加え、レストランから届け先の距離に応じて配達料金が上乗せされる。

エチオピア料理はもちろん中華やメキシコ料理、和食等、多様な料理を注文することができる。アルコールの注文を行う際は、注文サイトに生年月日を入力することで注文メニューを見ることができる。

2020年6月4日現在、デリバリー注文が可能な店舗は約360店舗にのぼる。

Deliver Addisのサービス開始前は、エチオピア国内にフードデリバリーサービスは存在しなかった。他のアフリカ各国同様、エチオピアには正確な住所がないため、自宅や職場など、特定の場所に料理を届けることは難しかった。

しかし、2017年にイギリスで開発された “What3words” を用いることで、特定の場所に届けることが可能となった。What3wordsとは、3つの単語の組み合わせで世界の全ての場所を表す新しい住所システムのこと。世界中のあらゆる場所に3メートル四方で3単語の住所が割り振られており、GPS座標と同じ精度で特定の場所を示している。この3単語を配達員に伝えることで、宅配員は正確な位置情報を把握することができ、指定された場所に配達することが可能になった。

What3wordsホームページ
https://what3words.com/ja/about-us/

新興国では住所が敷設されていない地域も多く、それがボトルネックとなって進出できなかったビジネスも多い。What3wordsのような新しい仕組みで、今後のアフリカビジネスの可能性が飛躍的に広がったといえる。
反対に、今は自宅に届けることが定番となっている先進国の宅配サービスも、旅行先や出張先などで荷物を受け取れるようにするなど、更なる利便性の向上が期待される。

会社名Deliver Addis
設立年2015年
創業者Feleg Tsegaye
展開国エチオピア
領域ロジスティクス
サービスフードデリバリー
解決する課題未発達なフードデリバリー産業
独自の強み1時間以内の配達、What3wordsの活用による正確な配送
調達金額非公開
ウェブサイトhttps://deliveraddis.com/
連絡先